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クレーン付トラック/専門用語の基礎知識について

最大地上揚程

地面からフックの高さまでを地上揚程といい、ブーム角度・長さを最大にし、フックを巻過警報装置に接するまで巻き上げたときフックの高さまでを最大地上揚程といいます。

最大地上揚程の図

最大作業半径

クレーン旋回中心からフックまでの距離を作業半径といい、ブーム角度を一番低く、ブームを最長にしたとき最大作業半径といいます。

最大作業半径の図

空車時クレーン容量

空車時におけるクレーンの最大性能で、最大吊り上げ荷重を何mの作業半径で吊れるかを表します。例えば『2.93t×2.7m』は、吊り上げ荷重『2.93t』を『2.7m』の作業半径で吊れることを表しています。

空車時クレーン容量の図

モーメント(t-m/トンメーター)表示

吊り上げ性能を表すもうひとつの方法として、モーメント(t-m/トンメーター)表示があります。
例えば、Aのクレーンは、吊り上げ荷重『2.93t』を『2.7m』の作業半径まで、Bのクレーンは『2.93t』を『1.5m』までそれぞれ吊れるとき、吊り上げ荷重はA、B共に『2.93t』と表示されます。
これをモーメントで表すと、
Aは、2.93t×2.7m=7.9t-m(トンメーター)。
Bは、2.93t×1.5m=4.4t-m(トンメーター)。 
このように性能の違いが明確になります。クレーンの吊り上げ能力を知るためにお役立て下さい。

定格総荷重

各作業半径に応じて吊り上げることができる最大の荷重を定格総荷重といいます。(フック等の吊り具の重さも含みます。)定格総荷重にはクレーン本体定格総荷重と空車時定格総荷重があります。前者はクレーンの強度に基づく性能を表し、後者はシャーシの安定度も考慮した性能を表しています。

定格総荷重

アウトリガ張出し幅で変化する性能

空車時定格総荷重の性能は、アウトリガを最大に張り出し、かつ後方または側方吊りで使用する際の性能です。中間張り出し・最小張り出しでは性能がこれより低下しますので注意が必要です。また前方吊りでは性能は25%以下に低下します。

アウトリガ張出し幅で変化する性能の図

前方吊りとは、クレーン旋回中心とアウトリガ受皿の中心を結ぶ線より、運転室側でのクレーン作業をいいます。
前方吊りでの性能は25%以下に低下します。