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溶接機について

交流溶接機の選定目安

溶接機の出力は一般的にアンペア表示されています。溶接機の選定に当たっては、使用する溶接棒の太さによる負荷電圧と負荷電流の値によって決められます。溶接機の特性、使用条件により多少の差はありますが、通常使用されている軟鋼、下向き条件の場合、目安として下記の表を参照して下さい。

棒径2.6φ3.2φ
負荷電圧( V) 22~23 22.5~24 24~26.5 26~29 28.5~32 31~35
負荷電流( A) 35~55 50~80 80~130 120~180 170~240 220~300

使用率とは

溶接機は連続で作業することはほとんどありません。そこで溶接機の仕様には10 分間を周期とした作業量(アークを出している時間)の割合を、定格使用率として表しています。野外作業で使用される溶接機の使用率は20%~30% 程度ですので、溶接機の定格使用率としては40~60%に定め経済的に設計されています。例えば、定格使用率40%の溶接機は、10分間周期のうち4分間(以下で)定格負荷運転し、6分間(以上を)無負荷運転することで正常な作動が可能である・・・ということを意味しています。使用率をオーバーするような作業の場合、溶接機内の発電機の温度上昇が許容値を超え、故障の原因となります。

許容使用率について

溶接棒を適正に溶かすために必要な電流(溶接電流という)は、溶接棒の種類や太さ、また下向き姿勢、上向き姿勢で異なります。溶接電流が溶接機の定格電流に対して小さい場合や大きい場合には使用率の許容値( 許容使用率)が変動します。例えば定格電流180A 、定格使用率50% の溶接機の場合、溶接電流180Aで溶接するときの使用率は50%ですが、仮に164A の溶接電流で溶接する場合は許容使用率は60% となります。許容使用率の求め方は次の通りです。

許容使用率=(定格電流)2÷(溶接電流)2×定格使用率

溶接ケーブルの選定

溶接ケーブルの太さは、溶接電流とケーブル長さにより、右表の太さのものを選定して下さい。

ケーブル長さ(アース線とホルダー線の合計の長さ)
40mまで60mまで80mまで100mまで

50A 14㎟ 14㎟ 14~22 22
100A 22㎟ 22㎟ 30㎟ 30~38㎟
150A 22~30㎟ 30~38㎟ 38~50㎟ 50㎟
200A 30㎟ 38~50㎟ 50~60㎟ 60~80㎟
250A 30~38㎟ 50㎟ 60~80㎟ 80㎟
300A 30~38㎟ 60㎟ 80㎟ 80~100㎟
350A 50㎟ 60~80㎟ 80~100㎟ 100㎟

右表の溶接ケーブル太さは、電圧降下を約5V、使用率40%~50%の電流値で選定しています。